休肝日でいたたまれなくなり、Winartを読んで我慢(明日まで)今回は「ワインの基本」とあるだけに 初心者にもかなりわかりやすく丁寧に書いてあります。 ワインエヴァンジェリストとしてはぜひ友人に勧めたい本です。
「ワインは難しい」と、多くのワインファンが言い、「いえ、ワインは簡単です」と、多くの専門家が解説する。そうやって同じ問答を繰り返しても、やはり「ワインは難しい」という声は続く。なぜなら皆が誤解しているからだ。ワインとは加算乗除のような方法論の集合ではなく、また歴史年表のような暗記すべき事実の総体でもない。ワインとは、私たち自身が真善美について考えるための、これ以上ないほどの美味なる契機だ。ワインの基本とは、その美味を前にして、自ら考えようとすることだ。 スノビズム、エリーティズム、権威主義の象徴としての「ワイン」は自己顕示欲を増徴する。そしてその裏返しである、価値を否定され、即物的に消費され蕩尽の象徴としての「ワイン」は、屈折した自意識を満たす。世の中に溢れる、そのような不幸な「ワイン」から、私たちは自由にならなければならない。己を高くするものは低くされ、低くするものは高められるという真理を、今一度知らねばならない。ワインは常に真実を写す。謙虚にワインに向き合えば、ワインは私たちに必ず答えを与えてくれる。
by masa_taco
| 2006-04-05 22:12
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